総務省消防庁の「消防活動等の知識・技術伝承に関する調査検討会」が報告書を取りまとめ公表しました。
団塊の世代が定年退職する時期を迎える、いわゆる「2007年問題」や、昭和40年代に進んだ消防の常備化にあわせて採用された職員の退職により、今後10年間で全国の消防職員の3分の1が定年を迎えることで、経験豊富な職員の技術や知識が失われることが懸念されています。さらに、火災による焼損面積が減少するなど、若い職員とベテランとの経験の格差が拡大する状況にも直面しています。
報告書では、消防活動の技術だけでなく、経験で蓄積された知恵や勘などの「暗黙知」を含めた技能を伝承する必要があるとした上で、技能伝承のための制度や事業を整備し、指導をする側の指導力を高める教育なども必要であるとしています。また、火災現場での経験に代わるものとして、実火災訓練の重要性を指摘し、このような訓練を実施可能な施設整備のために国が支援することを検討すべきだとしました。
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