総務省消防庁と内閣府が設置した「災害時要援護者の避難対策に関する検討会」が、現場での課題などを踏まえた事例集をとりまとめました。
避難支援の体制づくりや情報の収集・伝達、実際の避難支援活動、避難所での生活の支援などに関する20の課題について、88の事例がまとめられています。
千葉県野田市では、避難支援を希望していない災害時要援護者についても災害時には自主防災組織への情報提供ができるようにしました。要援護者の情報を最新のものにするための取り組みとしては、兵庫県西宮市が開発したGIS(地理情報システム)と住民基本台帳システムを連携させた「地域安心情報ネットワーク」の事例などを紹介しています。
実際の災害時の対応事例も挙げられています。2004年(平成16年)の台風23号による洪水で大きな被害の出た兵庫県豊岡市や、2008年(平成20年)7月の大雨で浅野川がはん濫した石川県金沢市、2007年(平成19年)3月の能登半島地震で震度6強を記録した石川県輪島市の事例が紹介され、輪島市では「地域見守りマップ」や「訪問による声かけ」の仕組みが安否確認や支援者確保に有効であったとしています。
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