2010年10月24日

海上保安庁、重大事案広報の改善報告書を公表

海上保安庁は、自身が当事者となるなどの重大事案が発生した場合に行う広報の改善についての報告書を公表しました。

2010年(平成22年)8月に発生した第六管区海上保安本部のヘリコプター墜落事故の際、デモ飛行を行っていたことを公表しなかったなどの不手際を指摘されたことを受け、「重大事案における広報の改善に関する検討委員会」を設置して検討を進めていました。

報告書では、海上保安庁が犯罪捜査や人命救助を正面業務とする治安機関であることが、広報対応をおろそかにしがちな要因になっているとしたうえで、広報は国民への説明責任を果たすという重要な業務であるとし、広報責任者や担当者の役割分担などを明確化しておく必要があると指摘しています。また、捜査や警備への支障や個人情報への配慮の必要が慣例化してしまい、情報を公表することの可否について十分検討しないまま決定されている事例があるとして、海上保安官一人ひとりの意識改革を求めています。

今回の事故のように、海上保安庁が当事者となっている事案については組織のトップが対応することや、捜査などに支障がない限り直接の関係がない情報も公開することを原則とすべきであるとしています。

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