2007年7月21日

モリタ、新型泡消火システム搭載の消防車を販売開始

CAFS(Compressed Air Foam System:圧縮空気泡消火システム)と石けん系消火剤を採用した、新型消防ポンプ自動車が登場します。

モリタ(大阪市)が2007年(平成19年)7月から販売を開始する「Miracle CAFS Car(ミラクル・キャフス・カー)」は、一体化されたコンプレッサーと真空ポンプを搭載し、車両後部の600L水タンクと消火剤により約10000Lの放水と同等の消火性能を発揮します。これは1500L水槽車7台分に相当し、水利の確保が難しい場所での火災に有効です。

水の使用量が少ないため水損を最小限にすることができるほか、ホースが軽くなり隊員の負担が軽減されます。圧力損失も抑えられるため、長距離送水が容易となります。

CAFSで放射する泡の当たり面積は水の約13.5倍で、泡が可燃物に密着して消火するほか、泡が消えた後も消火剤が浸透することで再着火を防ぎます。また、飛距離の大きい泡で距離を取ることができ、泡自体が熱を反射して加熱を防ぐ効果もあるため、安全な消火活動を行うことができます。

新規に開発した専用消火剤「ミラクルフォーム」は環境負荷の低い石けんが主成分です。また、消泡も速いため火災調査などを迅速に行うことが可能になります。

価格は約3000万円で、初年度100台の受注を目標としています。

(プレスリリースには特に記載がありませんが、シャボン玉石けん(北九州市)、北九州市立大学、古河テクノマテリアル(神奈川県平塚市)、モリタと北九州市消防局が共同で開発を進めていたものです)

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