東京消防庁は、2009年(平成21年)中に発生した住宅火災と放火火災(放火の疑いを含む)の状況や予防対策の奏功事例などを取りまとめました。
2009年中に発生した住宅火災は2,099件で、最近10年間では2007年(平成19年)の2,189件を下回って最も少なくなっています。自損行為を除く住宅火災による死者は、総死者数の9割近い87人にのぼり、そのうち半数を超える48人が65歳以上の高齢者となっていることから、高齢者などの災害時要援護者を中心に住宅の安全確保対策を進める必要があるとしました。
住宅火災の原因はこんろが25.7%を占め、以下たばこ(17.0%)、放火(16.2%)となっています。一方、着火物では布団類が12.8%と最も多く、紙類(12.2%)、天ぷら油(11.9%)、くず類(11.3%)が上位を占めます。出火箇所でも居室等(41.4%)が台所等(27.0%)を上回り、すべての居室と台所、階段に住宅用火災警報器を設置することが有効であるとしています。
放火火災は、1977年(昭和52年)から出火原因の最上位となっていて、2009年は1,835件(総火災件数の32.8%)でした。放火火災の発生時刻は夕方から早朝にかけてが多く、紙製品やくず類への放火が全体の半数を占めることから、屋外に燃えやすいものを放置せず、ごみは決められた時間帯に出すようにするなどの注意を求めています。
掲載されている住宅火災の事例は17件、住宅用火災警報器などの住宅用防災機器の奏功事例が18件、放火火災の予防対策事例が13件となっています。
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