2010年8月9日

モリタ、吉谷機械製作所へCAFS装置を供給

モリタ(本社:兵庫県三田市)は、吉谷機械製作所(本社:鳥取県鳥取市)向けにCAFS(圧縮空気泡消火システム)装置をOEM供給すると発表しました。

モリタでは、2007年(平成19年)からCAFS装置を搭載した「Miracle CAFS Car(ミラクル・キャフス・カー)」と、天然成分由来の石けん系界面活性剤を主成分とする専用のA火災用泡消火薬剤を販売しており、Miracle CAFS Carの納入台数は販売開始からの3年間で300台以上となっています。一方で、国内の消防車市場は需要がピーク時から約4割減るなど規模が縮小していることから、CAFS装置を搭載した消防車を主力製品に位置づけて市場拡大を目指すモリタと、機能や操作性に優れるモリタ製のCAFS装置を導入して販売増を図る吉谷機械製作所との間で、OEM供給に関して提携することになりました。

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2010年8月3日

高い気温が続く時期は可燃性堆積物の火災に注意

日本火災学会では、気温の高い状態が続く時期には可燃性堆積物が自然発火する危険が高まるとして注意を呼びかけています。

数年間程度の長い期間堆積したセルロイドやおがくず、繊維くずなどのほか、動植物油のしみこんだ繊維や紙類は熱を持ちやすく、断熱性の高い可燃物を大量に密閉保管している場合には特に注意が必要としています。

過去にはセルロイドが自然発火する火災が多く発生し、1963年(昭和38年)には東京都で「危険物安全の日」が制定されました(1970年(昭和45年)まで)。1984年(昭和59年)には東京国立近代美術館フィルムセンターでセルロイド製のフィルムが発火し、建物とフィルムの一部を焼失する火災も起きています。現在ではセルロイドが使われることは少なくなっていますが、農業や土木工事用資材を中心に利用が広がっている生分解性樹脂は従来の非生分解性樹脂よりも発熱しやすいとのことです。

2003年(平成15年)に三重県の発電所に設置された廃棄物固形化燃料(RDF)貯蔵槽で発生した火災も、RDFの生物学的発熱や酸化熱による自然発火が原因と推定されています。この火災では消火活動中に爆発が発生して消防職員2名が殉職し、鎮火までに45日間を要しました。

また、製品評価技術基盤機構によると、一般家庭でも、油分のしみこんだ布製品を洗濯後に乾燥機で乾かしたために発火したり、油性塗料の塗装に使ったウエスを放置したために酸化熱で発熱、蓄熱して火災となった事例があります。

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