2010年6月2日

検定未受検の泡消火薬剤を販売、CAFS向けの3社5製品

総務省消防庁は、消防法で義務付けられた検定を受検していない泡消火薬剤が販売されていたとして販売元や都道府県、業界団体などに対応を求める通知を発出しました。

2010年(平成22年)3月、北海道根室市でヨネ(京都市)が輸入・販売した泡消火薬剤「フォレックスパンS」が低温により凝固する事案があったことから調査したところ、ヨネとモリタ(兵庫県三田市)、古河テクノマテリアル(神奈川県平塚市)の3社が、主にCAFS(圧縮空気泡放射装置)用として販売した製品が未検定だったことがわかりました。

該当の製品はフォレックスパンS(ヨネ。出荷期間2005年(平成17年)~)とミラクルフォーム(モリタ。2006年(平成18年)~)、ミラクルフォームα(モリタ。2009年(平成21年)~)、ワンセブン(モリタ。2004年(平成16年)~2009年)、フォス・チェックFWD881C(古河テクノマテリアル。2004年~2008年(平成20年))の5製品です。ミラクルフォームとミラクルフォームαは型式承認のみで個別受検を受けておらず、他の3製品は型式承認もありませんでした。

総務省消防庁では3社に対して製品の出荷自粛や原因究明、出荷済み製品の回収などを求めるとともに、全国消防機器協会と日本消防検定協会に対して確実な検定受検など法令遵守の徹底を要請しました。また、都道府県にも市場に流通している製品が検定に合格していることの確認や未受検の製品の情報提供を依頼しています。

モリタの報道発表では、CAFS専用のA火災用泡消火薬剤が個別検定の対象ではないとの認識により、未受検のまま販売してしまったとしており、全品回収して検定合格品と交換することにしています。なお、ミラクルフォームとミラクルフォームαについては社内検査を経て出荷しており、回収・交換が完了するまでの間に使用することはないとのことです。

古河テクノマテリアルは、2008年度で販売を終了したフォス・チェックのうち、品番FWD881C(寒冷地用)が未受検であることを発表しました。販売数量と販売先について調査中で、把握できしだい対応するとしています。なお、品番WD881については型式承認と個別検定を受けており問題ないとのことです。

  • (2010/06/03:モリタの報道発表について概要とリンクを追加しました)
  • (2010/06/04:古河テクノマテリアルの発表について概要とリンクを追加しました。)

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