2009年7月6日

札幌市消防局で誤納入の薬剤による静脈路確保

札幌市消防局は、救急救命士が行う静脈路確保のための輸液に、厚生労働省告示で認められている「乳酸リンゲル液」ではなく「リンゲル液」を使用していたことを公表しました。

2008年(平成20年)8月に業者が誤ってリンゲル液を納入、受入検査などで誤納入に気づかないまま救急隊で使用していました。2009年(平成21年)5月に救急隊から消防局の警防部救急課へ問い合わせがあり明らかになりました。

消防局から報告を受けた札幌市救急業務検討委員会では、乳酸リンゲル液ではなくリンゲル液を使用しても医学的な差はないと考えられるとしているほか、リンゲル液を使用した47症例と使用した可能性のある69症例について予後への影響などの調査を進めています。また、検討委員会から再発防止のための提言が行われ、従来マスクや三角巾などの救急消耗品と同様の扱いで各消防署に納入されていたものを警防部救急課で一括して受領することや、「医薬品等管理要領」で定める管理品目への追加、救急隊への配布時や使用時のチェックと記録の徹底などが示されました。

関連リンク

0 件のコメント: