2009年6月18日

高電圧の活線電気設備への注水実験

横浜市安全管理局ホームページに、水/空気2流体混合噴霧消火システムで高電圧の電気設備に放水した場合の安全性を検討した「活線電気設備への注水時における漏れ電流の計測(2)」が掲載されています。

横浜市安全管理局が消防研究センターと共同で進めている研究の一環として、2009年(平成21年)5月の日本火災学会研究発表会で発表されたものです。水/空気2流体混合噴霧消火システムは、別々のホースで水と空気を供給しノズル内で混合して噴霧放水するシステムで、人工降雪機のスノーガンの技術を応用しました。従来の水損防止用ノズルよりも放水量が少なく、反動も小さくなり操作性が高いほか、泡消火薬剤を必要としないため環境負荷も抑えることができます。

実験は、地下鉄の電気設備を想定して直流750Vの電圧をかけた鉄板に10秒間放水するもので、2流体ノズルのほか、一般的な50mmホース用流量可変ノズルと40mmホース用ガンタイプノズルを使用して、水道水と海水、泡消火薬剤を放水した場合の漏れ電流を測定しました。

実験の結果、水道水と泡消火薬剤ではどのノズルを使った場合でも漏れ電流は安全な範囲でしたが、海水を通常の流量可変ノズルで放水すると、人体を流れても安全とされる10mAを大きく上回る100mA以上の漏れ電流が測定されました。また、2流体ノズルでは漏れ電流として有効な値は測定されず、高い安全性をもつことが確認されました。

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