2009年6月16日

地震本部ニュース 平成21年6月号

地震調査研究推進本部が発行している「地震本部ニュース」2009年(平成21年)6月号。

地震調査委員会第196回定例会 2009年4月の地震活動の評価

「主な地震活動」として取り上げた地震はありませんでした。

関連リンク

地震調査研究を加速させる革新的技術〈2〉
「宇宙線ミュオン」を用いた地下構造イメージング
火山の透視に成功。今後、活断層の位置特定に期待

高エネルギー宇宙線の「muon(ミュオン)」でレントゲンのように物を透過した写真を撮影する「ミューオグラフィー」について。

ミューオグラフィーは、レントゲン撮影よりも大きな対象物を撮影することが可能で、高エネルギーのミュオンでは10km程度までの火山の撮影に成功しています。技術革新が進んで検出器を地下に設置できるようになれば、活断層の位置や、せん断応力やせん断速度に大きく影響するすべり面の空隙率の観測が可能になるのではないかと期待されています。

TOPICS 「地震本部と中国科学技術部、中国地震局との意見交換会」を開催
政府間で初の包括的な意見交換会、人的交流の推進と協力関係の構築を表明

日中政府間では初めてとなる、地震調査研究についての包括的な意見交換会が開催されました。

TOPICS リアルタイム地震情報の高度化に関する研究
開発活断層での大地震の発生を瞬時に検知・伝えるための研究開発

現在提供されている緊急地震速報の限界を改善することが可能になる、「地震瞬時速報システム」の研究開発が、2012年度(平成24年度)の実用化を目指して進められています。

関連リンク

岩手・宮城内陸地震より1年を迎えて〈第1回〉
2度の地震からの教訓情報収集・伝達手段の見直しなど、教訓を踏まえた対策を強化

岩手県内の被災状況や復旧、復興への取り組みと、地震の教訓を生かした体制の見直しについて。

岩手県では、災害時優先となっていても携帯電話がまったく使えなくなったことから、職員は自主参集として電話連絡は補助手段に位置づけたほか、多数が集結するヘリコプターやDMATの運用調整機能の強化、被災地の孤立化への対策などを進めることにしています。

座長リレー〈第10回〉
地震ハザードマップとリスク認知―より社会に役立つ地震防災情報の発信に向けて

大学生を対象に行ったアンケート調査から、確率値がある程度大きくならないと危険性が認識されにくいことや、具体的な被害のリスクを示すことで認識が高まって防災行動につながりやすくなると分析しています。

本部のしごと〈第6回〉地下構造モデル検討分科会
地震による強震動や長周期地震動を評価するために、全国的な地下構造モデルを作成・高度化します

強い地震動(強振動)の大きさに影響する、地下構造モデルの作成、高度化を進めています。この成果は、地震動予測地図や長周期振動予測地図の作成にも利用されています。

関連リンク

0 件のコメント: