総務省消防庁の「危険物施設の津波・浸水対策に関する調査検討会」が報告書を取りまとめました。
2004年(平成16年)のスマトラ島沖地震による大規模危険物施設の被災などを受け、日本でも屋外タンク貯蔵所の多くが沿岸部にあることから2006年(平成18年)から3年かけて検討を進めてきました。
報告書では、津波への対策としては防波堤などによる防護を基本とした一方で、実際には点検や性能評価が不十分との指摘があることなどを踏まえ、屋外タンク貯蔵所への簡易的な被害予測の手法を作成しました。さらに、屋外タンク貯蔵所でもっとも発生しやすく、対策の必要があるのはタンクの「滑動」であるとし、油の流出を防ぐための防油堤のかさ上げなどにより津波の力を弱めたり、タンクをアンカーで固定する方法に一定の効果があるとしました。しかし、これらの対策で被害を防ぐことのできる津波の規模には限度があり、それを超える津波が予測される場合には防波堤などの津波対策のための施設整備が必要になると指摘しています。
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