2009年6月14日

国民生活センター、水槽用ヒーターによる火災への注意を呼びかけ

国民生活センターは、熱帯魚用などとして使われている水槽用ヒーターの空焚きで火災となる恐れがあるとして注意を呼びかけています。

PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には、2004年度(平成14年度)から2008年度(平成20年度)の5年間で18件の水槽用ヒーターに関する相談が登録され、そのうち4件が発火したり火災となった事例でした。阪神・淡路大震災の際には火災原因のひとつとされたほか、経済産業省の重大製品事故情報でも2008年度までの5年間に5件の事故が確認されるなど、水槽用ヒーターに起因すると見られる事故があることから、国民生活センターでサーモスタット不要のオートヒーター8銘柄についてテストを行いました。

テストの結果、6銘柄では新聞紙などに接触させた状態で通電すると新聞紙が焦げるなどし、そこに煙がなびく程度の弱い風を送るだけで発火しました。ヒーターに樹脂製のカバーがついた製品では、カバーが変形して新聞紙がわずかに焦げたものの発火はせず、カバーだけでなく温度を200℃以下に制御したものには変形や焦げなどの異常はありませんでした。また、温度を低く保った製品以外の7銘柄は、空焚き防止機能の有無にかかわらず、通電後数分で400℃前後まで温度が上昇しました。

国民生活センターでは、消費者へのアドバイスとして、空焚きを防ぐためにヒーター全体が水中に浸るよう設置し、水槽の水位をこまめに確認することや、水を交換するときなどは必ずコンセントを抜くよう求めているほか、樹脂カバーや温度制御で安全性を高めた製品の利用について検討することを薦めています。ペット用製品の業界団体である日本ペット用品工業会に対しては、火災の危険がない温度で通電が止まるようにするなどの対策を要望しました。

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