2013年4月30日

防災行政無線・消防救急無線の審査基準改正案への意見募集

総務省は、防災行政無線と消防救急無線について、周波数の指定方法改正やトンネル内などの閉塞空間での無線通信確保のための規定などを盛り込んだ電波法関係審査基準などの改正案を公表し、意見を募集しています。

改正案では、デジタル防災行政無線(都道府県デジタル総合通信系、市町村デジタル移動通信系)に指定可能な周波数の拡張が予定されているとして周波数の指定方法を改めるほか、陸上移動局どうしが直接通信を行うための直接通信用周波数について、周波数を手動でのみ選択する無線設備による使用に、混信防止のため自動選択が可能な無線設備を運用する無線局が運用されない場合に限るとした附款を付すとしています。

消防救急無線については、SCPC方式デジタル移動通信系の陸上移動局には全てのデジタル共通用周波数を指定するほか、デジタル移動通信系の電波を中継するアナログ方式無線局には全国共通用と県内共通用の全ての周波数を指定、署活動用を除く陸上移動局の移動範囲を全国とするなど、大規模災害による広域応援への対応が盛り込まれています。また、署活動用無線の使用者に消防団を加え、常備消防と消防団員間や消防団員相互の情報共有の円滑化などを図るとのことです。

トンネル内などの閉塞空間に設置されている漏えい同軸ケーブル(LCX)を使用した無線設備への対応として、2016年(平成28年)5月31日までとなっている消防用無線局による150MHz帯の使用期限を防災相互通信用と同一の周波数には適用しないとした上で、防災相互通信用と同一周波数の使用はLCXなどを使用する無線局との間の通信に限るとした附款を付して指定する規定を加えることで、デジタル化への対応が難しい閉塞空間の無線設備でアナログ方式による通信が可能となるようにします。

意見は2013年(平成25年)5月29日午後5時まで(郵送の場合は同日必着)受け付けます。

(2013/05/01:電子政府の総合窓口e-govのパブリックコメントページへのリンクを追加しました)

(2013/05/01追記:2013年4月9日に中止となった意見募集(総務省|周波数割当計画の一部を変更する告示案に係る意見募集総務省|周波数割当計画の一部を変更する告示案に係る意見募集の中止)もあることを考えると、150MHz帯・400MHz帯のアナログ防災相互通信用周波数は廃止されず、今後も継続して使用されるのかもしれません)

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