2010年11月4日

環境省、PFOS含有廃棄物の処理の技術的留意事項を作成

環境省は、半導体製造や写真フィルム、消火薬剤などに使われているペルフルオロ(オクタン—1—スルホン酸)(PFOS)を含む廃棄物の適正な処理を周知するため、「PFOS含有廃棄物の処理に関する技術的留意事項」を取りまとめました。

PFOSは残留性有機汚染物質(POPs)の一種で、2009年(平成21年)に行われた残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約第4回締約国会議で附属書への追加が採択されました。しかし、PFOSとその塩、ペルフルオロ(オクタン—1—スルホニル)=フリオルド(PFOSF)は一部の用途で代替の見通しがたっていないことから、附属書B(製造・使用、輸出入の制限)に追加され、日本でも化学物質審査規制法で例外的に使用が可能な用途を定めています。

また、POPs条約では、POPsの特性を示さなくなるよう破壊または不可逆的に変換されるような方法で処分することを求めていることから、引き続き使用されるPFOSを含む廃棄物の処理について取りまとめたうえで周知することになりました。

対象はPFOSまたはその塩を含む固形状や液状の廃棄物で、これらが付着した容器などもPFOS含有廃棄物に準じた取扱いを求めています。保管は、流出などを防ぐため周囲に囲いが設けられた屋内とし、見やすいところに保管場所であることを示す掲示が必要となります。保管容器については廃PCBの基準が準用されています。分解処理は99.999%以上の分解率であることなどを求め、具体的な方法として1,100℃以上の温度による焼却を示しています。

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