2007年3月7日

「消防の動き」平成19年3月号/消防防災機器の開発等及び消防防災科学論文・長官表彰(ほか9件)

消防の動き 平成19年3月号 [PDF]

巻頭言
特報
  1. 平成18年度第3回消防審議会を開催 [PDF]
  2. 平成19年度における消防防災施設等の整備に係る主な財政措置について ~「消防広域化支援対策」(仮称)の創設~ [PDF]
  3. 奈良県吉野郡上北山村土砂崩れ車両埋没事故における緊急消防援助隊の出動(概要) [PDF]
  4. 全国瞬時警報システム(J-ALERT)による一部の情報の送信開始 [PDF]
  5. 大容量泡放射システム導入に向けた関係機関等の取組みについて [PDF]
Report
TOPICS
消防通信 ~北から南から
緊急消防援助隊情報
消防大学校だより
消防通信 ~望楼 [PDF]
  • 渋谷に事業所レスキュー隊機構が発足 東京消防庁(東京都)
  • 新型インフルエンザ対応訓練に参加 京都市消防局(京都府)
  • 「ISO14001」の認証を取得 茨木市消防本部(大阪府)
  • 四国霊場51番札所・石手寺で防火訓練を実施 松山市消防局(愛媛県)
INFORMATION [PDF]

平成18年度消防防災機器の開発等及び消防防災科学論文に関する消防庁長官表彰入選作品の決定及び表彰式の開催 [PDF]

2006年度(平成18年度)の「消防防災機器の開発等及び消防防災科学論文に関する消防庁長官表彰」入選作品が決まりました。2007年(平成19年)3月8日には、表彰式が行われる予定です。

入選作品と概要は以下のとおりとなっています(敬称略)

優秀賞:消防吏員・消防団員の部
頸椎固定器具の改良について(川越地区消防局・金子亮一)

従来の頸椎固定器具は不透明な素材を用いているが、この本体を透明にしたことにより、頸椎固定後も継続して頸部の観察を可能にし、また容体の急変時には装置を装着したまま気道を確保できるようにしたもの。

照明付瞳孔ゲージの開発(柏原羽曳野藤井寺消防組合消防本部・小松 浩二、吉田忠司、北野佳則)

従来の瞳孔観察は瞳孔ゲージと検眼ライトの両器具を必要とすることから一人で行うことができなかったが、瞳孔ゲージに、LEDを用いた照明回路を内部に組み込んだ検眼ライトをつけることにより、瞳孔観察が一人で行えるようになり、より短時間かつ正確に測定できるようにしたもの。

ホースラインや歩道の段差等を安全に乗り越え可能なホースカーの改良(京都市消防局・岡野恭哲、柴田利尚、北岡二朗、佐々木靖浩)

従来のホースカーは先着消防隊の延長したホースラインや歩道の段差等が障害となったが、これに補助輪を装着することによって、より安全・容易にこれらの段差を乗り越えることができるように改良したもの。

聴覚障害者用住宅火災警報器の付属装置の開発について(京都市消防局・齊藤敏広、宇佐美明香)

室内に於いて容易に移動可能で、しかも安価な、聴覚障害者のための住宅火災警報装置として、従来の装置に市販の安価な無線式チャイムやリレースイッチ、バイブレーターなどの付属装置をつけることによって、光と音、振動によって火災を知らせることを可能としたもの。

ガスこんろの過熱防止装置と天ぷらなべ火災に関する考察(京都市消防局・谷村良明、西村浩二、伊藤麻美子)

天ぷらなべ火災に効果的と考えられているガスこんろの加熱防止装置だが、この装置がついていても、火災の発生している事例を鑑み、所管の事業所・勤務者からの1,200部のアンケートを元に、装置と火災との関係を分析している。その結果から、センサーのついていない方のバーナーをうっかり使用している場合も多いなどの現状をあげ、装置付きこんろの有効性を市民にもっと啓発すべき必要性があると提案している。

防火かるたを活用した子どもワークショップの手法について(京都市消防局・堂前義紹、福田真由子、池田ひろみ、牧文明)

子ども向けの「防火かるた」の作成や、文字を読めない子どもたちのための電子データ補助器材を活用する「子どもワークショップ」の手法の考案などの紹介と、その効果についての検証をしたもの。それぞれのアンケート調査や指導結果から、防火指導に高い効果をもたらすことができると提案している。

優秀賞:一般の部
水道水を利用した住宅用スプリンクラー設備の開発(大昭商事・清水信博)

従来の住宅用スプリンクラー設備では、生活水を使用している際の火災発生時にはその使用水の遮断が出来ず、十分な水量を確保できない場合があった。そこで独自のコントロールバルブの開発により動圧状態でも生活水を完全に遮断し、水道水の全量を消火に活かせるようにしたもの。

屋外用炎検出器の開発(ホーチキ・相澤真人)

従来の屋外用炎検出器は誤作動源に影響を受け火災のみを検知することが困難であり、配線作業も煩雑で施工性に難点があった。そこで、赤外線3波長方式のセンサーを搭載することで炎以外の誤作動を排除し、また、電源供給を電池方式、炎検出警報などの移報出力を無線方式とすることで無配線化することを可能にした、屋外用炎検出器を開発したもの。

関連:自動火災報知システム - 屋外用炎監視システム

奨励賞
呼吸管理補助器具の考察について(備北地区消防広域行政組合・村本満昭)

従来からのBVMバックバルブマスクによる呼吸管理は、確実・適切・有効になされているかの確認が難しいものであるが、この器具の呼気排出口に、呼気が通ればライトが点灯する呼気管理補助器具フィットマンを取り付けることによって、誰でも容易に呼吸管理ができるように開発したもの。

住宅用火災警報器は高齢者世帯にどこまで有効か(京都市消防局・南田実貴夫)

住宅用火災警報器の設置が義務化される中、所管の火災事例55件を抽出し、警報器が基準通りに設置されていればどのような展開になっていたかを、健常者と高齢者の場合に分けて模擬実験し、その効果が高齢者にどこまで有効かを検証したもの。高齢世帯には近隣者にいち早く出火を知らせる戸外ブザーなどの装置や近隣住民の啓発こそが有効として提案するもの。

きょうのピックアップ

平成19年「消防記念日」表彰式の開催について [PDF]

京都市消防局は、自主防災組織や防災功労者を表彰する「消防記念日」表彰式を開催します。

「道路運送車両の保安基準第55条第1項、第56条第1項及び第57条第1項に規定する国土交通大臣が告示で定めるものを定める告示」の一部改正に係るパブリックコメントの募集について

国土交通省は、「道路運送車両の保安基準第55条第1項、第56条第1項及び第57条第1項に規定する国土交通大臣が告示で定めるものを定める告示」の一部改正案を公表、2007年(平成19年)4月4日まで意見を募集しています。

保安基準で定められた扉式の非常口を備えていない連節バスについて、脱出用窓が扉式の非常口と同等であると判断されたことから、非常口について基準緩和の取り扱いができるよう改正する内容です。

消防博物館だよりNO.49

東京消防庁 消防博物館の催事予定など。

少年少女消防クラブフレンドシップ2007の開催 ~少年消防クラブの優良活動団体の表彰~ [PDF]

2007年(平成19年)3月26日、優良少年消防クラブや指導員の表彰とクラブ員の交流で、活動の活性化を図る「少年少女消防クラブフレンドシップ2007」が開催されます。

表彰されるのは、特に優良な少年消防クラブ15団体、優良な少年消防クラブ27団体、特に優良な少年消防クラブ指導者3名となっています。

東京消防庁火災予防審議会議事概要
  • 第17期火災予防審議会第8回地震対策部会小部会 開催結果概要
    • 第17期火災予防審議会第7回地震対策部会小部会の開催結果について
    • 地域の住民による火災対応能力の向上方策について
    • 地域の住民による救助能力の向上方策について
    • 事業所の災害対応能力の向上方策について
    • 災害対応能力評価結果シートについて
    • 答申(案)「今後推進すべき対策への提言」について
  • 第17期火災予防審議会第7回地震対策部会 開催結果概要
    • 第17期火災予防審議会第6回地震対策部会、第6・7・8回地震対策部会小部会の開催結果について
    • 地震による被害量から見た特別区消防団の人員算定について
    • 地域の住民による火災対応能力について
    • 地域の住民による救助能力について
    • 事業所の災害対応能力の向上方策について
    • 災害対応能力評価結果シートについて
    • 答申(案)「今後推進すべき対策への提言」について
カラオケ店7割、防火不備 2割は無届け営業 本社集計

朝日新聞社が、全国の自治体が行ったカラオケボックスへの立入検査結果をとりまとめた記事。

世相写す防火ポスターずらり 右京 60年代中心に21点展示

京都市右京消防署が主催する「なつかしの防火ポスター展」の記事。

昨年に引き続いて行われているもので、ダイヤモンドシティ・ハナ(京都市右京区)で2007年(平成19年)3月7日まで。

都市部災害において人命救助ロボットが機能しない?

米国立標準技術研究所NIST)が行った実験の結果から、無線通信の問題により捜索救難用ロボットが機能しない可能性が指摘されています。

アメリカでは、捜索救難用のロボットはISMバンド(産業科学医療用機器のための周波数帯)を使用するのが一般的で、無線の混信などへの配慮も十分でないとのことです。

荏原シンワ「24時間風呂(点検のお願い)」

荏原シンワが1990年(平成2年)から1994年(平成6年)まで製造し、アクアラックス(廃業)が販売した浴槽用電気温水循環浄化器(24時間風呂)に、まれに発煙、発火の恐れがあるとのこと。荏原シンワが製造、販売した製品にも同様の不具合の恐れがあり、同社では点検を呼びかけています。

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