2012年7月4日

『消防の動き』平成24年7月 No.495

巻頭言 大震災を乗り越えて

2012年(平成24年)4月1日付けで着任した長谷川彰一消防庁次長のこれまでの経験や、自助、共助の必要性について。

特報1 ホテル火災を踏まえた今後の対応方針について

2012年5月に広島県福山市で発生したホテル火災を受けて、「ホテル火災対策検討部会」を発足させて火災被害の拡大対策や予防行政の実効性向上について検討します。

検討部会は4~5回程度開催し、年内に報告書を取りまとめる予定です。

特報2 国民保護に係る国と地方公共団体による共同訓練の実施について

2012年度(平成24年度)の国民保護共同訓練は、実動訓練を6県、図上訓練を5件で行います。実施日や訓練内容などは検討中ですが、滋賀県で実施する実動訓練では、実際の鉄道車両を使った訓練が初めて行われる予定です。

特報3 全国瞬時警報システム(J-ALERT)の全国一斉自動放送等試験の実施について

2012年9月12日に、J-ALERT受信機を運用するすべての地方公共団体を対象とした自動放送等試験を行います。

これまで、全地方公共団体を対象とした試験として受信機までの導通試験を毎月1回実施しているほか、任意の団体が参加する緊急地震速報訓練を年2回行ってきましたが、北朝鮮によるミサイル発射事案への準備として実施した試験で放送が行われないなどの事例があったことから、全国で一斉に自動放送等試験を行うことで情報伝達体制の点検、改善を図ります。

特報4 危険物の規制に関する政令を一部改正する政令等について

危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令などが2012年5月23日に公布されました。

危険物施設以外の建築物へのリチウムイオン蓄電池設備設置を可能とする特例基準と、セルフ方式の給油取扱所(セルフスタンド)への圧縮水素充てん設備の併設を可能とする技術基準については公布日に施行、危険物施設の予防規程で津波対策について定めることを義務付ける改正については2012年12月1日に施行されます。

Report

平成23年中の危険物に係る事故の概要

2011年(平成23年)中に危険物施設で発生した事故は585件で、前年から49件増加しました。平成に入ってから最も事故の少なかった1994年(平成6年)との比較では、危険物施設数は約8割に減っているにもかかわらず事故件数は2倍以上となっています。

事故原因は操作確認や維持管理が不十分であったり、腐食などの劣化によるものが多くなっています。

TOPICS

「消防防災科学技術高度化推進検討会」の発足

高齢化や人口減少など社会構造の変化や国際情勢の動向、大規模、複雑多様化する自然災害などを踏まえた「消防防災科学技術高度化戦略プラン」の改定について検討会を設置して検討を行っています。

2012年7月中に検討結果を取りまとめて戦略プランを改定する予定です。

平成24年春の消防関係叙勲並びに褒章伝達式

第18回危険業務従事者叙勲と平成24年春の消防関係叙勲、平成24年春の褒章伝達式が開催されました。受賞者数は春の叙勲614名、危険業務従事者叙勲620名、春の褒章87名となっています。

緊急消防援助隊情報

消防庁ヘリコプター3号機を埼玉県防災航空隊に配備 ~初の高出力機種の導入~

総務省消防庁ヘリコプター3号機を、消防組織法の無償使用制度により埼玉県防災航空隊に配備しました。

配備されたのは、消防防災ヘリコプターとしては全国初の導入となるアグスタウェストランド社製AW139です。埼玉県防災航空隊がこれまで運用してきたユーロコプター社製AS365N3よりも高出力のエンジンと自動操縦装置を装備しているため、安定したホバリングが可能で山岳救助にも適した機種となっています。

埼玉県防災航空隊には、消防庁ヘリコプターと同時に県が購入したAW139が配備され、AS365Nと合わせて3機体制で常時2機の運行が可能となりました。

消防通信 ~北から南から~ 栃木県 小山市消防本部

小山市消防本部では、2013年(平成25年)9月の開庁を目指して新しい消防本部庁舎の建設を進めているほか、2012年度からは「未来の消防防災リーダー養成事業」の一環として市内の中学生、高校生を対象とした「小山市中高校生消防サポーターズクラブ」を創設しました。

消防通信 ~望楼~

「幼年消防クラブ大会開催!」 大阪府 豊中市消防本部

1992年(平成4年)から毎年開催している「幼年消防クラブ大会」を消防本部と北・南消防署合同で開催し、市内幼稚園の園児751人が参加しました。

幼年消防クラブ結成式 大阪府 熊取町消防本部

新たに開園した認可保育所に幼年消防クラブが結成されました。

防火クラブ・自主防災組織会長会議開催 島根県 雲南消防本部

雲南消防委員会と日本防火協会の共催で防火クラブ・自主防災組織会長会議を開催しました。

給油取扱所定期点検研修会を開催! 広島県 三原市消防本部

ガソリンスタンドに勤務する危険物取扱者を対象とした定期点検の研修会を開催しました。

消防大学校だより

新任消防長・学校長科(第12・13期)

一般行政職から消防長、消防学校長に任命された職員を対象とした新任消防長・学校長科について掲載されています。

緊急消防援助隊教育科 航空隊長コース(第9回)

消防防災航空隊の隊長、副隊長を対象とした緊急消防援助隊教育科 航空隊長コースの模様が掲載されています。

広報資料(8月分)

9月1日は防災の日 防災訓練に参加しましょう ~災害に備え、防災知識の向上を目指す~

国や地方公共団体では、9月1日の防災の日や8月30日から9月5日までの防災週間を中心に防災訓練を実施します。

外出先での地震への対処

外出先で地震があった時の対応について、住宅地、オフィス街・繁華街、海岸・川べり、山・丘陵地、自動車の運転中にわけて特に気を付けるべき内容がまとめられています。

危険物施設等における事故防止について

2011年中の危険物施設における事故の概要と「平成24年危険物事故防止アクションプラン」について。

INFORMATION

5月の主な通知

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