2007年1月14日

東南海・南海地震の津波で逃げ遅れ3割/平成18年版愛知県消防年報(ほか4件)

3割が逃げ遅れる恐れ…東南海・南海地震で津波なら

読売新聞が人と防災未来センター(神戸市)と協力して、和歌山県田辺市と高知県須崎市で聞き取り調査を行いました。

調査の結果、約94%が田辺市で約20分、須崎市で約15分とされる津波の到達予測時間より短い時間で避難できると回答。一方、避難所までの距離や回答者の年代ごとの平均歩行速度などから実際にかかる時間を算出した結果、約27%が間に合わない計算になることがわかりました。

また、木造住宅が全壊する2mの津波到達が予測されている地域でも約53%が床上浸水で済むと考えているほか、流れに逆らうことができなくなる膝の高さまでの津波でも移動できるとの回答が約55%あり、約24%は胸の高さでも移動可能という誤った認識を持っていました。

調査を行った読売新聞の科学部・地方部取材班では、ハザードマップの情報充実や活用、避難が間に合わない地域の集団移転の検討を提言しています。

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愛知県消防年報(平成18年版)を作成しました!

愛知県防災局は、2006年(平成18年)版の消防年報を作成しました。

2005年(平成17年)中の火災による死者は過去10年で最も少ない77人、火災件数自体も前年比451件(11.2%)減の3,591件となり過去10年間で2番目に少ない数字となっています。

救急出場件数は約28万4000件、搬送人員は約26万7000人となっており、前年比約5%の増加傾向が続いています。約1.9分に1回の出場で愛知県民の27人に1人が搬送されている計算です。

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きょうのピックアップ

[災害弱者対策]「リスト作成阻む情報保護の壁」

過剰な個人情報保護が災害弱者の命を危険にさらしているとする読売新聞の社説。

内閣府が本人同意を得ずに情報を整備しての支援計画作成を推奨していることや、東京・渋谷区や長野市の事例を紹介していますが、災害弱者は個人情報保護の観点からも弱者であり、自分で情報漏えいから身を守れない事実を軽視している点は気にかかります。

9割が防災対策実施 神戸の被災者アンケート

共同通信社が神戸市内に住む阪神・淡路大震災被災者を対象に行ったアンケートについての記事。

90%が何らかの防災対策をしていて、内閣府が全国の3000人を対象に行った世論調査の69%を大きく上回って高い防災意識を持っているとのこと。一方、生活状況については34%が被災前の状況まで回復していないと回答。経済面などで現在も苦しい状況にあることが明らかになったとしています。

自主防災費負担、9割が賛成 神戸で住民調査

神戸都市問題研究所(神戸市)が神戸市民を対象に行った調査について。

一般的に無償とされている、地域の防災・防犯活動について約9割の住民が一定の費用負担を容認すると回答。金額については300~500円と500円~1000円がそれぞれ約1/4ずつとなっています。なお、同じ内容を全国の都道府県と市、東京23区を対象に行ったところ、費用負担は必要ないとする回答が26.4%でした。

ラジオ関西(神戸市)が制作を進めていた「みーんな元気! QQ体操」が完成、市内の保育園で完成発表会が行われました。

「みーんな元気! QQ体操」は、幼児期からの防災教育のため、ラジオ関西が開局55周年記念として制作しました。発表会と合わせて番組の公開収録も行われ、28日15時25分から放送される予定です。

関連:幼児らが楽しく防災体験 「みーんな元気! QQ体操」発表会(ラジオ関西)

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