2007年1月17日

都内の食糧備蓄庫に浸水の恐れ/ラドン濃度で地震予知の可能性(ほか12件)

都内の食糧備蓄庫に浸水の恐れ、政府が移転などを検討

東京都などが都内に設けている備蓄倉庫19か所のうち、過半数の10か所が浸水想定区域内にあることがわかりました。

国の中央防災会議の調査で明らかになったもので、備蓄物資のうち米と毛布は7割以上が想定区域内の倉庫に保管されているとのことです。

中央防災会議では、備蓄倉庫は物資の運搬が容易な川沿いに設けられることが多いことや、水害の危険性を十分考慮していなかったことが理由と分析。政府内からは備蓄場所の見直しや水害対策との声が出ています。

ラドン濃度で阪神大震災予知できた? 放医研など研究

放射線医学総合研究所神戸薬科大学東北大学の研究グループは、1995年(平成7年)に発生した兵庫県南部地震の前に異常な上昇が観測された大気中のラドン濃度への数理モデル適用に成功、地震のメカニズム解明や予知に向けた成果として注目されています。

ラドンは花崗岩に多く含まれており、地震前には地殻に力がかかってできるマイクロクラックの影響で地下水や大気中に散逸して濃度が上昇すると考えられています。

震源に近い神戸薬科大学で観測していたラドン濃度の変化を、臨界現象の数理モデル式に適用したところ、臨界点は1995年(平成7年)1月13日から1月27日の範囲となり、地震発生日が臨界点の範囲内に含まれることがわかりました。

大気中のラドン濃度を観測している施設は全国各地にあり、研究が進むことでこれらの施設を地震予知のための観測点として利用できるようになることが期待されます。

関連リンク

きょうのピックアップ

デザインプロダクトエピソード - Rescue Board

安達紙器工業(新潟県長岡市)の再生紙を利用した簡易担架の紹介。

折りたたんだ状態の寸法は600mm×730mmで重さは約3.5kg。耐荷重は水に濡れた状態でも200kgあり、使用方法のイラストが描かれているので誰にでも扱えるようになっています。

関連:緊急用簡易担架 レスキューボード

「防災情報講演会 in 広島」の開催 ~安全、安心な中国地方を目指して~

総務省中国総合通信局は、2007年(平成19年)2月22日に「防災情報講演会 in 広島」を開催します。

局地災害や国民保護、災害対策・危機管理へのICTの活用について考えるもの。自治体や防災関係者が対象ですが、一般の方の聴講も可能です。申し込みは2月20日までにメールまたはFAX、先着順で定員は100名程度となっています。

進まぬ地震対策 「東南海・南海」防災指定14市町

東南海・南海地震の防災対策地域に指定されている中国地方の14市町で、対策が遅れている現状を伝える記事。

中国新聞の取材に対して、対策が進んでいると答えたのは4市町にとどまり、市町村合併の余波で地域防災計画の策定が一からやり直しになるなど大きく立ち遅れている自治体もあるとのことです。

専門医の携帯にCT画像転送 能美・芳珠記念病院 時間外診療、救命率向上へ

芳珠記念病院(石川県能美市)は、CTやレントゲンの画像を専門医が持つ携帯電話に転送する「画像モバイル転送システム」を導入しました。

専門外の当直医では難しい初期画像診断を支援するためのもので、専門医が持つ携帯電話で画像を閲覧しながら通話することが可能。携帯電話で画像の切り替えや表示範囲拡大などの操作を行うこともでき、当直医の負担軽減が期待されています。

注意報中3度も水門開放 大船渡消防署

2007年(平成19年)1月13日に千島列島沖で発生した地震で津波注意報が出された際、大船渡消防署が3回にわたって防潮堤の水門を開けていたことがわかりました。

住民や港湾関係者から「車を移動したい」などと求められたことに応じたものとのことですが、大船渡市の災害警戒本部への報告もなく、市では今後の対応について検討するとしています。

消防団員入団促進キャンペーン・キックオフイベント『消防団員めざせ100万人』盛大に開催!

2007年(平成19年)1月16日に行われた、消防団員入団促進キャンペーン・キックオフイベント『消防団員めざせ100万人』の模様。

文化財防火デー関連

東京消防庁仙台市消防局の訓練予定。

第1回「震災対策セミナー in 神戸」の開催について [PDF]

2007年(平成19年)1月18日と19日の2日間、神戸国際観光コンベンション協会神戸市防災安全公社の主催で開催されます。

13のセミナーと11団体による展示が行われる予定となっています。

関連:震災対策セミナー in 神戸

防災気象情報等の自動連動機能を充実 緊急連絡・安否確認システム「Emergec@ll type-A」の販売を開始

NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT。本社:東京都新宿区)は、防災気象情報の自動連動機能を強化した緊急連絡・安否確認システム「Emergec@ll type-A(エマージコール タイプエー)」を2007年(平成19年)2月1日から販売開始します。

地震や津波、気象警報などのほか、消防の指令システムや自治体の震度ネットワークとも連動可能で、今後は全国瞬時警報システム(J-ALERT)などにも対応していく予定です。

はしご車県内配備不足 充足率は8割どまり

静岡県内の消防本部で、はしご車の充足率が約8割にとどまっているとの記事。

防災研究、680回にわたり紹介 京大研、公開講座をネット配信

京都大学防災研究所が行ってきた「京都大学防災研究所フォーラム」が終了、2003年(平成15年)1月から2006年(平成18年)12月までの講義の内容が防災研究所21世紀COEプログラムのホームページで公開されています。

関連:京都大学防災研究所21世紀COEプログラム

友の遺影に誓う 救急救命士になった上田さん

今も手帳には松浦さんの写真。年に二、三回は神戸に戻り、近況を報告する。十六日は、長男翔太ちゃん(1つ)を初めて神戸市の東遊園地にある「慰霊と復興のモニュメント」に連れていった。

松浦さんの名前を刻んだ銘板の前で、息子に伝えた。「この人がいたから、パパ、救急救命士になったんやで」

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