2009年1月9日

中小河川の豪雨、水難事故対策報告書取りまとめ

国土交通省河川局が設置した「中小河川における局地的豪雨対策ワーキンググループ」と「中小河川における水難事故防止策検討ワーキンググループ」が報告書を取りまとめ公表しました。

2008年(平成20年)7月に石川県金沢市の浅野川で発生した大規模な水害や、神戸市の都賀川で起きた水難事故などを受けて対策について検討を進めてきたものです。

局地的豪雨対策WGの報告書では、降雨の範囲がごく狭く雨が強くなるまでの時間が非常に短い局地的豪雨は観測や予測が難しい上、中小河川では流域面積や川幅、河積が小さいために短時間で洪水のピークに到達する特性があると指摘。この結果、実況の河川水位に基づいて避難勧告などを出す現在の方法では適切な避難活動が困難であるとしました。対策として、関係機関の連絡体制整備や、局地的豪雨による河川水位の上昇や被害を予測する手法の開発、水門などの河川管理施設の迅速な操作を行えるような体制の整備などを挙げているほか、地域防災力の向上やハザードマップの整備、防災情報のメール配信など住民との協力、情報提供の推進も求めています。

水難事故防止策検討WGも局地的豪雨や中小河川の特性による危険を指摘し、都市化や河川整備による災害の減少で川の危険に対する認識が薄くなっているとした上で、水難事故の危険について啓発することや河川利用者への情報提供の推進、避難を支援する施設や器具を設置するなどの対策を示しています。

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