au携帯電話サービスを提供するKDDIと沖縄セルラーは、大規模災害時にパケット網で音声データを送受信する「災害時の音声メッセージお届けサービス(仮称)」を2012年(平成24年)春をめどに開始すると発表しました。
災害時には音声通話が集中して通話規制が行われるため電話がつながりにくくなりますが、パケット網を利用するメールなどは利用できる場合が多く、東日本大震災では最大95%の規制を実施したauでもパケット網を利用した通信は比較的繋がりやすかったとのことです。このため、携帯電話各社では大規模災害時にはパケット網を利用して接続する災害用伝言板の利用を呼び掛けてきました。
一方で、声で安否を確認したいという利用者も多いことから音声を録音してパケット網経由で送信し、受信側でダウンロードして聞くことができるサービスを導入するとのことです。OSにAndroidを採用したスマートフォン向けのサービスとなり利用料金は無料ですが、音声データ送受信時のパケット通信料金がかかります。
パケット網を利用した音声メッセージサービスについては、NTTドコモも2011年度(平成23年度)中にサービスを開始できるよう開発を進めています。なお、NTTドコモでは東日本大震災発生時に音声通話を最大で80%規制した一方、パケット網は当日の午後8時ごろまで30%の規制を行ったのみだったとのことです。
関連リンク
- 「災害時の音声メッセージお届けサービス (仮)」の提供について(KDDI)
- 東日本大震災への対応状況と今後の見通しについて(KDDI)
- 2011年4月社長会見(KDDI。質疑応答でパケット通信は比較的繋がったとコメント)
- 社長記者会見 2011年4月28日 2011年3月期 決算について(NTTドコモ。災害用音声ファイル型メッセージサービスの開発を表明。質疑応答で震災時の通信規制について説明)
- 社長記者会見 2011年7月29日 2012年3月期 第1四半期決算について(NTTドコモ。災害時音声メッセージサービスを2011年度中に提供開始予定とした)
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