2011年10月15日

震災廃棄物火災の消火活動時に注意する事項を公表

消防大学校消防研究センターは、積み上げて仮置きした可燃性震災廃棄物から出火した場合の消火活動で注意する項目をまとめた「震災がれき仮置場火災の消火活動について」を公表しました。

積み上げた震災廃棄物のような堆積廃棄物が蓄熱発火すると、内部が広い範囲にわたってくん焼(無煙燃焼)している場合が多く、消火活動に長期間必要となるほか、鎮火後も再び火災となる可能性が高いとのことです。また、春先や初秋などに同じ堆積物から再出火することも考えられるとして、注水用の配管を敷設するなどの対策が望ましいとしています。

消火活動の際には、がれき内部の焼損した部分が軟弱になっているため崩落や重機の横転などに注意する必要があるほか、一酸化炭素や硫化水素などの有毒ガスが発生する可能性も高いとして、活動前にガス測定を行い、空気呼吸器を着装することを求めています。放水時には、燃焼部位に確実に届くよう堆積物を掘り起こしながら注水し、再燃防止や浸透効果の高い第二リン酸アンモニウム(リン酸水素二アンモニウム)と界面活性剤を混合した水溶液を使用すると効果があるとしています。地面に穴を掘って水をため、燃焼物を投入して水没させたり、少量ずつ広げて散水するなどの方法も紹介されています。側面などからの空気流入を防ぐために土嚢を積み上げたり土砂をかけるなどで火勢を弱めることができる場合があります。

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