2011年9月22日

国立環境研究所、災害廃棄物の火災予防資料を公表

国立環境研究所が、積み上げて仮置きした可燃性廃棄物からの火災を防ぐための注意事項を取りまとめています。

可燃性の廃棄物を積み上げる際は、高く積み上げると内部の発熱が表面からの放熱速度を上回るおそれがあるため1つの山の高さを5m以下とすることや、火災時の延焼防止や消火活動を容易にするために面積は200m2以下、山と山の間隔を2m以上確保するよう求めています。また、ガスボンベやライター、バイクのように燃料を含むものや電化製品、電池など火花が出る可能性のあるものの混在や近接を避ける、山の上で作業する重機の位置を毎日変更して同じ場所に転圧しない、積み上げたまま放置せず数週間に一度は切り返しを行うなどの予防策を示しています。

繰り返し雨が降ると積み上げた廃棄物の内部温度が上がりやすくなるほか、深層温度は気温より1~2か月遅れで上昇するため10月下旬ごろまでは注意が必要とした上で、1週間に一度は表層から1m程度の深さの内部温度や一酸化炭素濃度を測定するなどモニタリングを実施、異常があった場合は状況に応じて切り返しや覆土による窒息消火などで対応するよう求め、法肩部分や小段部分の危険性が高いとして特に重点的に点検することが望ましいとしました。

積み上げた廃棄物全体をシートで覆ったり大量に散水すると火災の危険が高くなることから、飛散防止目的のシート被覆はできるだけ避け、散水は表面が湿る程度にするよう求めています。

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