2011年9月24日

消防団員等公務災害補償責任共済の掛金を大幅増額

消防団員等公務災害補償等共済基金は、東日本大震災により殉職した消防団員の遺族に支払う遺族補償年金や遺族特別援護金などの支払いに必要な経費が不足するとして、消防団員等公務災害補償責任共済に加入する市町村などが支払う掛金を増額します。

基金が保有する資産は、過去の公務災害により支給する公務災害年金分に充てる責任準備金が166億円、福祉事業年金の給付などに充てられる変動調整準備金が68億円(いずれも2010年度(平成22年度)決算)となっています。また、変動調整準備金のうち32億円は過去に発生した支給事由による福祉事業年金に使われるため、今回の震災に充てることができるのは36億円にとどまります。一方、東日本大震災で被災した消防団員や消防協力者、遺族に対する補償のため2011年度(平成23年度)だけで60億5千万円が必要で、2012年度(平成24年度)以降に支給する公務災害年金176億円を合わせると、不足額は230億5千万円に上ります。

このため、不足額を消防団員などの定員で割った額を2011年度分の掛金増額により賄うことになり、団員一人当たり1,900円だった掛金が24,700円へ大幅に引き上げられました。また、掛金引き上げによる市町村の財政負担を軽減するため、国の第2次補正予算で計上された特別交付税を不交付団体を含めた各自治体に配分することが決まっています。

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