東京都と区市町が「都市計画公園・緑地の整備方針」の改定案を取りまとめ、意見を募集しています。
現在の整備方針は2006年(平成18年)に策定されたもので、優先整備区域とされた454ヘクタールのうち、東京臨海防災公園(江東区)など273ヘクタール(優先整備区域の約60%)が開園しています。
一方で、東京都全域で都市計画が決定されている公園・緑地のうち供用されているのは約4,900ヘクタールで、計画決定された約10,800ヘクタールの45パーセントにとどまります。住民一人当たりの公園面積も、都市計画決定に含まれない公園や緑地を含めても約5.7m2で、海外の主要都市を大きく下回っています。都市公園・緑地としての整備が進まない区域には、売却により整備事業の支障となることが懸念される企業所有の運動場や、土地の細分化や財源不足により長期間事業が行われずまちづくりの観点からも問題が生じているところがあります。
改定案では、防災都市公園づくりに重点を置き、環境保全や多様な活動の場としての役割なども踏まえて選定した208か所の「重点化を図るべき公園・緑地」の中から、2020年度(平成32年度)までに優先的に事業を進める「重点公園・緑地」154か所と優先整備区域429ヘクタールを設定しています。震災対策として、木造住宅密集地域周辺の避難場所と環状7号線周辺の公園・緑地の確保、拡大に重点を置き、和田堀公園(杉並区)や上板橋公園(板橋区・練馬区)、篠崎公園(江戸川区)などの拡大を進めます。また、西武グループの遊園地「としまえん」(練馬区)の敷地を含む約22ヘクタールを練馬城址公園として事業化を図るとしています。
都道府県知事の認可を受けて民間事業者が都市計画事業を行う「特許事業」や、特例許可で公園的空間を整備する民設公園制度、民間都市開発と連携したまちづくりなど、多様な主体との連携による公園・緑地の拡大にも取り組みます。
意見は2011年9月20日から10月19日まで(郵送の場合は当日消印有効)、郵送か電子メール、FAXで受け付けます。
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