横須賀市とYRP研究開発推進協会が設立した「横須賀スマートシティ研究会」が報告書を取りまとめました。
東日本大震災では通信の途絶や停電、電力不足などが課題となったことから、2011年(平成23年)6月に研究会の設立を決め、大規模災害時にも的確な情報提供や自治体業務の継続、重要拠点へのエネルギー供給を確保するための方策を検討してきました。
報告書では、災害情報の伝達について防災行政無線など既存の手段だけでなく、住宅用火災警報器やデジタルサイネージなど多様な方法で伝えられるようにし、情報を発信する自治体側では手段を意識せず一括で送信できるシステムのほか、携帯電話を使って住民の安否確認が行える仕組みの構築などを提案しました。避難所や病院、携帯電話基地局で非常用発電機に使用する燃料の残量などを監視し、燃料の分配や電気自動車を移動式の蓄電池として電力が必要な施設に振り分けることでエネルギールーティングを行う手法も示されています。
将来的には、防災・災害情報を自動で収集、集約して分析、的確な避難情報を提供する「防災コンシェルジュ」や、電力会社から供給される電力をコミュニティの発電設備で補い、災害時などにはコミュニティ間で融通することでエネルギーを確保するなど、利便性の向上や安心・安全の確保を実現する都市インフラの一体的な整備が重要としました。
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