岩手県環境保健研究センターは、岩手県沿岸に分布する海浜性植物が東日本大震災による津波で大きな被害を受け、希少植物の減少や消失が確認されたとする調査結果を取りまとめました。
調査は2011年(平成23年)7月から8月にかけて行われ、岩手県沿岸の36地点で、県内の希少生物をまとめた「いわてレッドデータブック」に掲載されている種を中心に残存状況や生育環境の変化などを震災前と比較しました。震災前に確認されていた希少植物が消失していたのは19地点(全調査地点の52.8%)に上り、調査の対象とした25種の希少植物のうち12種はすべての調査地点で確認できませんでした。個体数が大きく減少している種も多いほか、調査後にさらに個体が減少しているところもありました。
減少や消失の原因については、津波により砂浜や礫浜が流失したことのほか、森林がなくなったり復旧工事が行われるなど周辺の環境が大きく変化したことが影響していると考えられるとしました。
0 件のコメント:
コメントを投稿