2011年11月20日

『検定協会だより』平成23年11月 第371号

巻頭のことば 認知症高齢者グループホーム火災からの安全対策

札幌市消防局が保健福祉局、都市局と合同で進めてきた「札幌市グループホーム等早期安全安心プロジェクト」について。部局間の連携要領策定や施設を対象とした研修会、訓練の実施、スプリンクラー設備の設置推進などに取り組んでいるほか、2011年(平成23年)11月にはプロジェクトを連絡協議会として常設化、「認知症高齢者グループホーム出火防止対策指導指針」の策定など、ハード・ソフト両面から対策を進めています。

消防機関火災事例 規制対象物における火災発生状況(その2)

2010年(平成22年)中に大阪市消防局管内で発生した、消防用設備の設置義務がある防火対象物の火災状況分析の2回目です。

火災の発見者は火気取扱者が155件(26%)で最も多く、同一建物内居住者等の101件(17%)と家人の63件(11%)を合わせるとほぼ半数が建物関係者か近隣者により発見されました。発見のきっかけは火煙が約4割を占めています。

初期消火の実施率は、防火管理者選任済みの施設では未選任(義務なしを含む)を6%上回り、火災発生の1年前までに消防訓練を実施したことのある施設が実施していない施設よりも8%高くなっています。初期消火の奏効率は81%でした。

協会情報
新たな技術開発等に係る消防用機械器具等・消防用設備等の取扱い

日本消防検定協会が進めている、新技術の導入や海外展開支援の取り組みについて掲載されています。

ISO/TC21/SC2国際会議報告

2011年(平成23年)9月に開催されたISO/TC21/SC2(消防機器等に関する専門委員会 携帯用消火器分科委員会)について。

ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)を使用した代替ハロン消火剤について検討する作業グループWG6の設置が決まったほか、ISO 7165(Fire fighting - Portable fire extinguishers - Performance and construction)へのアルコール火災消火試験基準の追加に関する議論などが行われました。

レスキューロボットコンテストにおける特別共催と表彰

レスキューロボットコンテストの概要と、受賞チームについて掲載されています。

第15回消防防災研究講演会
―消防の視点からみた東北地方太平洋沖地震―

2012年(平成24年)1月27日に開催される、消防防災研究講演会について掲載されています。

随想 消防防災に想う(第32回)
~ISO/TC21について(その7)~

SC2(携帯用消火器分科委員会)における議論の経過などについて。参加各国が自国の基準を最適なものと主張するために審議がなかなか進まないことも紹介されています。

関連リンク

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