NTT東日本は、東日本大震災による被害と復旧活動をまとめた冊子『東日本大震災における復旧活動の軌跡』を発行しました。
NTT東日本の通信ビルは震度7の揺れにも耐えるよう設計されていますが、津波の直撃により全壊したり浸水するなどして28の通信ビルが被害を受けました。中継伝送路や架空ケーブルなどにも大きな被害が出たほか、大規模な停電のために最大で990のビルの商用電源が失われた結果、直接の被害と合わせて385のビルが機能を停止しました。
震災後の対応としては、災害用伝言ダイヤルの運用や避難所への特設公衆電話設置のほか、NTTグループとして初めて公衆電話の無料開放を行うなどして安否確認のための通信手段を提供しました。一方で、自家発電設備や移動電源車のための燃料が確保できず、基幹設備を収容している重要拠点ビルにストックを集中、そのほかの通信施設では何もできないまま燃料やバッテリーが切れて機能が停止する状況も発生しました。
福島第一原子力発電所から約10kmの磐城富岡ビル(福島県富岡町)では、周辺にある5つの通信ビルの上位ビルであることから特別態勢で復旧作業を行いました。
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