国土交通省は、東日本大震災で被災した河川や海岸の堤防などを復旧する際に配慮すべき内容を取りまとめた「河川・海岸構造物の復旧における景観配慮の手引き」を策定しました。
東日本大震災による津波で、岩手県、宮城県、福島県の3県の海岸線に設置された海岸堤防など約190kmが全半壊する被害を受け、河川堤防などにも大きな被害が出ました。手引きでは、津波や高潮、洪水などの被害を防ぎ、被災地の復興を支えるためには構造物の早期復旧が必要と指摘し、復旧施設として想定される海沿いの連続的な構造物を緊急的に復旧させる際に最低限踏まえるべき内容が盛り込まれています。
景観配慮の視点として、視覚的なものだけでなく地形や生態系、人々の営みやそれらの相互作用を含む広い意味の「景観」に配慮することを求めているほか、防護施設としての安定性を伝える、文化的にも耐久性のあるデザインとすることや、維持管理や修繕を含めたコストを踏まえる必要があるとしたうえで、基本的な考え方や具体的な配慮方法をまとめています。
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