2009年5月17日

「横浜型新救急システム」運用6か月の状況

横浜市安全管理局は、2008年(平成20年)10月から運用を開始した、119番通報の受信時に緊急度・重症度の識別を行う「コールトリアージ」や、赤色灯や救急資器材などを備えた乗用車で救急救命士が現場に向かう「救命活動隊」創設などの「横浜型新救急システム」について2009年(平成21年)3月までの6か月間の運用状況を公表しました。

コールトリアージは約6万9,000件の救急出場について行われました。緊急度・重症度が最も低いCと識別された3,000件のうち、食物アレルギーで医療機関への搬送までの間に急変した事案と意識や歩行に問題のない腹痛が消化管穿孔だった事案の2件が、搬送先の医師により重篤と診断されたアンダートリアージとなりました。2,695件のCPA(Cardio Pulmonary Arrest:心肺機能停止)事案は、89.9%にあたる2,423件を最も緊急度・重症度の高いA+と判定し、Cと判定した事案はありませんでした。

最先着隊が現場到着するまでの平均所要時間については、緊急度・優先度が高いほど早くなっています。A+と判定された事案では5分10秒と、システム導入前の2007年(平成19年)平均の6分から50秒短くなっています。一方、Cと判定された事案では6分11秒でした。また、直近署所の救急隊が出場中で他の署所の救急隊と救命活動隊が連携した事案では、救急隊が到着するまでに8分14秒かかったのに対して、救命活動隊は2分42秒早い5分32秒で到着しています。

横浜市安全管理局では、コールトリアージの識別プログラム修正や職員の教育訓練などでアンダートリアージを防ぐとともに、救命活動隊の運用を継続していくことで救命率の向上を図るとしています。

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