2009年5月18日

海上保安庁がヘリコプター救助の新技術開発

海上保安庁は、海水や砂から要救助者を保護する、ヘリコプターによる吊り上げ救助などに活用可能な密閉式担架を開発しました。

これまでは、ヘリコプターが直接近づくことができないところにいる要救助者を海面上に降ろしたり、吊り上げ中に起きることのある担架の回転を止めるため担架を海面につけるなど、状況によっては要救助者を水に濡らす必要がありました。また、波がかかったり、ヘリコプターの回転翼から吹き降ろすダウンウォッシュで砂が舞い上がり、要救助者が海水や砂を浴びる場合もあります。

要救助者が水に濡れると体力の消耗につながり、低体温症を起こしたり、波が高い場合などにはパニック状態となる恐れもあります。また、開放性骨折などの外傷には海水や砂などがかからないよう注意する必要もあります。

開発された担架は、イマーションスーツ(漂流時防寒用服)と同じ素材でできた本体とバックボード、密閉された担架内で呼吸できるようにするための救助用面体などで構成されています。密閉式で海水や砂が侵入しないほか、内部の空気により海面上で安定して浮くことができます。軽量で収納や持ち運びも容易となっています。

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