2009年5月16日

検定協会だより 平成21年4月号

日本消防検定協会が発行している「検定協会だより」平成21年4月号。

巻頭のことば:検定制度の持つ多様な役割

阪神・淡路大震災で、各地の消防で使用しているホースがまちまちだったために結合できず火災の拡大を招いたとする「伝説」と、検定制度には品質の確保だけでなく規格の統一という役割も持たされていることの紹介や、東アジアの防火対策の現状などについて。

消防庁情報

消防防災ロボットの現状と「消防防災ロボット技術ネットワーク」の設立について

消防にロボットが初めて配備されたのが1983年(昭和58年)で、放水型のロボットでした。1989年(平成元年)には水中探索型ロボットの配備が始まり、2008年(平成20年)末現在では、全ロボット47機の約56%にあたる27基(いずれも見込み)となっています。数台程度しか使われていない海外と比較すると多いものの、800以上ある消防本部のうち21本部にしか配備されていない状況です。

さらに消防防災ロボットの活用促進を図るため、研究者や企業、消防本部、規格策定団体などが一堂に会した「消防防災ロボット技術ネットワーク」が設立されました。

関連リンク
小規模社会福祉施設に対応した消防用設備等について(その3)

2006年(平成18年)9月の消防法施行規則改正に伴って、ステンレス鋼管への対応や性能規程化のための関係告示改正が行われ、2008年(平成20年)12月26日に施行されました。

関連リンク

規定等の改正:検定業務規程の全部の改正について(概要)

個別検定時の不正行為の再発防止などを図るため、検定業務規定が改正されました。

関連リンク

ISO関係:ISO、CEN 等の経緯及び動向について

ISO(International Organization for Standardization: 国際標準化機構)やCEN(Comité Européen de Normalisation: 欧州標準化委員会)での、火災感知や警報システムに関する分科会の動向などがまとめられています。

住警器特集:住宅用火災警報器設置推進の取組みについて

住宅用火災警報器の普及率は、2008年6月の時点で35.6%(推計)で、既存住宅への設置が義務付けられた地域でも5ポイント程度上回るにとどまっています。

これまでの取組みでは普及促進が難しいと考えられることから、消防団や婦人防火クラブ、地域防災組織などによる積極的な活動を行い、2008年12月に発足した「住宅用火災警報器設置推進会議」には不動産業界関係者、マスメディア関係者も参加して幅広い取組みを進めます。また、特別交付税措置や国土交通省による地域住宅交付金制度など財政面での施策も活用して、9割の普及に15~20年を要したアメリカを上回るペースでの普及促進を図ります。

協会情報

日本消防検定協会の組織変更について

試験部と検査部を統合、再編し、警報設備部と消火・消防設備部を設置したほか、大阪支所の実施地区の見直しなどを行いました。

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平成21年度協会予算概要

試験設備の整備充実や電子申請の導入など検定、鑑定業務の推進に約5億5500万円、消防用機械器具などの研究や調査に約1900万円、国際会議への参加やレスキューロボットコンテストの開催に約2200万円を支出するなどの内容となっています。

関連リンク
可搬消防ポンプ積載車の受託試験について(その3)

2009年度(平成21年度)から始まった可搬消防ポンプ積載車の受託試験について。全3回の最終回で、具体的な試験の方法や調査の内容について掲載されています。

消防ポンプ自動車の機関及び車台一覧

受託試験で「動力消防ポンプの技術上の規格を定める省令」に適合すると判断された機関、車台と駆動装置がまとめられています。

平成19年度と平成20年度の検定申請・鑑定依頼等状況比較

2007年度と2008年度の検定申請や鑑定、認定依頼などがまとめられています。

随想:消防防災に想う(第1回)
~防災用品のリサイクル・リユース(その1)~

環境問題への消防、防災分野における取組みについて。防炎性能を持つ繊維製品のリサイクルとして、一般の繊維製品と区別せずに型枠用リサイクルボードの原料とする技術が開発されています。

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豆知識:昔話から危機管理を考える(その1)
~川泡立つとき~

『孫子』の「上に雨ふりて水沫すいまつ至らば、渉らんと欲する者は、其の定まるを待て」や、河童にまつわる言葉などは、水の事故の恐ろしさを伝えるものとする内容です。

関連リンク

(連載の「うちのペット」第8弾、ヒキガエル)

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