2009年5月14日

海上保安庁、宮城沖で地震後のひずみ再蓄積を初観測

海上保安庁は、地震によって解消された地殻のひずみが再び蓄積される過程を、海底の動きとして捉えることに世界で初めて成功したと発表しました。

海上保安庁では、東京大学生産技術研究所との共同研究として、東北から四国沖にかけての太平洋側に海底基準点を設置して観測を行っています。このうち2005年(平成17年)8月に宮城県沖で発生したM7.2の地震の震源の近くの基準点で、地震の前後に東方向へ約10cmの移動が観測され、その後2006年(平成18年)末頃までほとんど動かなくなっていた観測点が、2007年(平成19年)頃以降年に約6.5cmの一定の速さで西北西に動き始めました。

これらの海底の動きは、地震の原因となる地殻のひずみが地震の発生によって開放され、1年程度の移行期間の後、再びひずみが蓄積され始める過程を観測したものと考えられ、一連の過程を捉えたのは世界でも初めてとのことです。

この成果は、今後の宮城県沖地震の震源や規模の予測に役立つものと期待されています。

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